キャプテンコラム10月号「風邪をひかない体をつくる/社員コラムより」
秋が深まり、冬の気配が感じられる季節になると、
急激な気温の変化や空気の乾燥によって、
風邪をひきやすくなる人が増えてきます。
しかし、同じような環境にあっても、
風邪をまったくひかずに元気に過ごせる人がいるのも事実です。
その違いは、生活習慣や睡眠、
ストレスの管理といったさまざまな要因にありますが、
なかでも大きな鍵を握っているのが「食事」です。
免疫力を高めるための食事とは、
いったいどのようなものでしょうか。

まず意識したいのは、
体の免疫機能を支える栄養素をしっかりと摂ることです。
中でも代表的なのがビタミンCです。
ビタミンCには、ウイルスと戦う白血球の働きを助ける作用があり、
風邪予防には欠かせません。
みかんやキウイ、ブロッコリー、赤ピーマンなどに
多く含まれているので、
毎日の食卓に意識的に取り入れていきたいところです。
もうひとつ注目すべきは、
たんぱく質です。
免疫細胞そのものの原材料となるため、
たんぱく質が不足すると、
いくらビタミン類を摂っていても免疫力は上がりません。
鶏肉や魚、卵、大豆製品などをバランスよく取り入れましょう。
とくに鶏の胸肉に多く含まれる
「イミダゾールジペプチド」は、
疲労回復効果があるとされており、
体力の維持にも役立ちます。
さらに、腸内環境を整えることも風邪予防に欠かせません。
腸は「第二の脳」とも呼ばれ、
免疫細胞のおよそ7割が腸に存在していると言われています。
つまり、腸内環境が良好であれば、
体は外敵に対してスムーズに対応できるのです。
ヨーグルトや納豆、味噌などの発酵食品は、
善玉菌を増やし、腸内環境を整えるのに最適です。
朝食にヨーグルトを取り入れる、
夕食には味噌汁を添えるなど、
日常的な習慣にすることで、
自然と免疫力が底上げされていきます。
また、体を内側から温めることも大切です。
冷えは血流を悪化させ、
免疫細胞の働きを鈍らせてしまいます。
しょうがやにんにく、ねぎなどの食材は、
体を温める作用があり、風邪の予防にもってこいです。
たとえば、しょうが入りの鶏団子スープや、
にんにくを効かせた野菜炒めなど、
季節の野菜と合わせて調理すれば、
心も体もポカポカにしてくれます。

大切なのは、
「これさえ食べれば風邪をひかない」という魔法のような
食品は存在しないということ。
大切なのは、バランスの取れた食事を日々続けることです。
栄養が偏ったり、無理なダイエットをしてしまったりすると、
体はすぐにその変化を感じ取り、
防御力を弱めてしまいます。
旬の食材を取り入れながら、
和食をベースに、主食・主菜・副菜・汁物をバランスよく揃える。
それが、風邪に負けない体をつくる
最も効果的な方法なのです。
風邪をひく前に、
台所から始める予防習慣。
食事は、最も身近な「薬」でもあります。
日々の食卓を丁寧に整えることが、
健康への何よりの近道なのです。

