キャプテンコラム9月号

”点字で経営理念”に社員が挑戦!

「点字(サイン)」は、
目が不自由な人にも分かりやすいように
街中や家電製品、様々な商品につけられているサイン。
私たちの身近にもたくさんあるので
誰でも1度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

〈街中で見られるもの〉
エレベータのボタン
横断歩道の信号機
公衆トイレ
ポスト投函口
ATM
駅の券売機や駅構内の点字案内
自動販売機の釣り銭口
公衆電話のカード挿入口

 

 

〈家庭で見られるもの〉
炊飯ジャーや洗濯機
電子レンジの操作パネル
ラップフィルムの「Wマーク」
シャンプー容器の側面の「ギザギザ」
牛乳パック
缶ビールや缶酎ハイ
ジャムのガラス瓶

 

 

1人の女性社員が経営理念を点字に

経営理念を点字にすることで
生まれて初めての点字作成を経験。
身の回りで見かけることが多い点字も
作成に取り組むと
新たな気づきがたくさんあったようです。

 

経営理念の点字に挑戦した椎名恵理子さん。 お茶嫌いの茶道部出身(笑)社員歴10数年経った今も謎多き・・・魅力溢れる女性社員。

 

畳を持参し社員にお茶を点ててくれることも。

なぜ社員の椎名さんが会社の経営理念を点字に? 
◊◊椎名恵理子さんインタビュー◊◊


私は昔から点字や手話に興味がありました。
それを
話した上司から提案されたのが

経営理念の点字に挑戦した1番のきっかけです。

子どもの頃、手話を扱ったテレビドラマを見てました。

「手話や点字をわかる人が少ない中で
私がそれを使うことができれば、
目が見えない方や音が聞こえない方の
役に立つことができたりするかな」

 

当時の私はそう単純に思っていて
英語が話せてカッコ良く見えるような・・・
手話や点字が出来たらかっこよく見える…
そんな気持ちもあったと思います。

 

教室で働いていると、外国人の保護者さまと面談をすることがあります。
日本語が全く通じない場合もあり、
そういう時はお子さんを通して
日本語から母国語に直しもらって保護者面談をします。
「もし私が保護者さまの母国語が話せれば、
もっともっと安心して通ってもらえるのに」
そう思うことがあります。
目が不自由だったり、
耳が不自由な保護者さまがいらっしゃった時、
点字や手話が少しでもわかれば、
少し安心してただけるのではないか。
そう考えました。

 

また、お客様だけでなく、
職場としてもハンディの有無に関係なく
自分と違うところを受け入れ、

認め合い働くことができる職場
私は素敵だと思います。
自分が生きてきて経験してきたことや考え方とは別の経験、
考え方をお互いに表明することによって、
自分の人生も関わる人たちの人生ももっと豊かになると考えます。
目が見えて、音が聞こえる世界にいる私には
わからない世界。
私は想像することしかできません。

 

でも目が不自由だったり耳が不自由な方が
新しい場所や何かをやる際には、
「他の人に迷惑をかけてしまう」という気持ちから
新しい場所や機会に躊躇するようなことがあるかもしれない。
私はそう思いました。
お子さんを塾に通わせたいと思った時に、
気兼ねなくお越しいただき
何でも相談していただける教室があったら最高です。

 

目が不自由でも耳が不自由でも
それをハンディとすることなく生活できる世の中。
そういう世の中が良いと私は思います。

 

椎名さんが作成した点字の経営理念

 

ナレッジシード理念に
「固定観念や既存の解答に縛られず、自らの卓越した解を追求」とあります。
多数の人によって形成された既存の「当たり前」ではなく、
「何がお客様にとって良いのか?」
自ら考え、導き出したものでやっていきたい
そう私は考えていますし、

点字や手話はお客様に
「安心と喜びを提供できる対話」の実践にもなる。
そう考えています。


実際に点字を打ってみるのは大変でした。

 

機械で打ち込むと自動で点字を打ってくれるものもあると思うのですが、
私が使用した手動の点字作成機は1つ1つ紙に穴を空けていきます。

 

紙の裏から打っていくので、
実際読む点字とは左右逆にしながら打ちます。
言葉を続けて打つと区切りがわからなくなってしまうため、
文節ごとに1マス空けたりもします。
間違えたら、穴をきれいに埋めて打ち直します。
手話も社内の取組みで挑戦したことがありますが、
手を動かしすぎて、つりそうになりました。
思っていたよりも大変。
でも自分が知らない世界に足を踏み入れ、
学んでいくことに心がワクワクしました。
機会があれば本格的に習ってみたいと思っています。
塾の説明や何気ない日常会話までできたら最高です!

真剣に社内MTに臨む椎名さん

「私は女優よ!」と豪語する椎名さん。 ユーモアな一面も(笑)

椎名さんは「ナレッジシード独自のαβθ人事評価制度」でβチャレンジとして挑戦

「αβθ(アルファ・ベータ・シータ)人事評価制度」とは
ナレッジシード社員を評価するためだけに開発した独自の評価制度。
α=成果や業績、β=学びの姿勢、θ=求める人材像
ナレッジシードでは業績はもちろん、
理念実現に価値ある姿勢や人材像も評価します。
今回、椎名さんが挑戦した「経営理念の点字作成」は
β項目「学びの姿勢」で社内評価の対象に。

 

何をどうすれば、どのように評価されるのかも
全社員に公開しています。

 


点字とは・・・??

紙面に突起した点を一定の方式で組み合わせて表した2行3段計6個の点によって示し、指先で突起に触れて読む。1829年フランスの盲人ルイ・ブライユが考案。日本のものは明治23年(1890)石川倉次がブライユ式を五十音式に翻案したもの。 現在、世界で用いられている点字は、フランスのルイ・ブライユ(1809~1852)が、16歳のとき(1825年)に考案しました。ルイ・ブライユは、自身も視覚障害で、パリの訓盲院(盲学校)の生徒でした。点字が生まれる前は、紙に普通の文字を浮き出させて印刷した「浮き出し文字」や、ひもの結び目の形で文字を表す方法が用いられてきましたが、この方法は、読むことはできても、速く読むことはむずかしく、また、視覚障害者自身で書くことは困難だったのです。ルイ・ブライユが考案した6点の点字によって、はじめて視覚障害者が速く読むことができて、自由に書くことができる文字ができたのです。日本では、1887年(明治20年)に、アルファベットで書いたローマ字式の点字が、はじめて使われました。そのときの生徒の感激を目の当たりにした東京盲唖(もうあ)学校の校長小西信八(こにし のぶはち)は、何とか日本語の点字を作りたいと考えました。そして、先生や生徒たちでいろいろな案を出して考えたのです。その結果、1890年11月1日に石川倉次(いしかわ くらじ)の案が日本の点字として採用されました。現在は、日本の点字ができた11月1日を「日本の点字制定の日」としています。

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