キャプテンコラム10月号「Love & Fun Works」社員コラムより
「仕事が楽しみなら人生は極楽だ。仕事が義務なら人生は地獄だ。」
———マクシム・ゴーリキー『どん底』第1幕
就職活動をするとき
みなさんが一番難しく感じるものは何でしょうか。
面接や入社したい企業に受かることなど
さまざまあると思いますが、
私は楽しんでできる仕事を見つけることが
難しく感じるのではないかと思います。
私が大学生の頃、
冒頭引用した『どん底』の一節について
友人に話したことがあります。
友人は
「僕みたいなお金が好きな人は、仕事が楽しみになるのかな」と
言っていました。
もちろん仕事への目的や価値観は人それぞれで、
それはお金のためであってももちろん良いのです。
私の友人が「好き」と「楽しみ」を繋げて考えたように、
これらは密接に関係しています。
楽しいから好きになることもありますが、
好きだからこそ楽しみになることはしばしば起こります。
ここでまた難しいのが、
自分の好きなことを見つけることです。
私の友人はお金が好きだと言っていました。
みなさんも好きなものを何か一つ思い浮かべてみてください。
歌が好き、本が好き、映画が好き、食べ物が好き。
たくさんあるかもしれません。
思い浮かべたら、
次はそれを細かくしてみましょう。
私の場合は読書が好きですが、
それは物語を辿るというよりかは、
文章の表現に触れることのほうが好きです。
また本で得られた情報を人にうまく伝えることも好きです。
食べ物が好きな人も、
食べることが好きなのか、料理することが好きなのか。
それとも食べ物の写真を撮ることが好きなのかなど
細かく分けられるはずです。
私の友人の「お金が好き」を細かく見てみたときに、
お金を数えるのが好きであれば、
会計業務が楽しみになるでしょうが、
お金をもらうことが好きなのであれば、
それは給料日に給与明細を見た時が楽しみになるでしょう。
私の場合、幸いにも「得た情報を人に伝える」という「好き」が、
例えば保護者様に入試情報を伝えたり、
あるいは教室長の方に業務を丁寧に教えたりすることの
楽しみにつながっています。
「好き」を自覚するのにはたくさんの時間がかかります。
私は子供のころによく虫取りをして
昆虫図鑑を眺めていました。
周りの人からは虫が好きなのだと
思われていたようですし、
私も虫が好きだと思い込んでいました。
ですが今考えると、
図鑑に書いてある情報と実際の昆虫の身体の構造を見て
照らし合わせることが好きだったように思います。
実際、虫を取る時間よりも
図鑑を読む時間の方が長かったです。
つまり読書が好きなように、
言葉を求めて、また言葉による理解を求めていたようです。
自分が好きだと思っていたものに、
ギャップが生じてしまうことがあります。
このずれによって「思っていたものと違う」と
いったことさえ起こりえます。
「好き」の分析には何年、
もしかしたら何十年と時間がかかるかもしれません。
すぐにはわかるものではないからこそ、
日々考えてみるのがいいです。
自分がいくら努力をしても、
何時間やっていても苦にならないものを探してみてください。
仕事は、一日の大半を占め、
人生の大半をも占めるのですから、
やらなくてはいけない「義務」というよりは、
楽しみになったほうがいいでしょう。
自分の「好き」を仕事につなげて、
楽しみになればまさに「極楽」!!
みなさんもそのような仕事に
巡り合えることを祈っています!