キャプテンコラム8月号「OJT~社員研修~社員コラムより」

千葉市にあるポリテクセンター千葉にて、
「提案型営業」を学びました。

講義していただいた先生は、
Panasonicに30年ほど勤めた経歴を持つ方。

営業の知識が豊富でとても穏やかな先生でした。
オーダーメイドの研修にしていただいたため、
ナレッジシードの事業に合わせた内容で
非常に勉強になりました。

今回は「提案型営業」について、
私たちが学んできたことを少し紹介します。
みなさまにもご活用できるところがありましたら幸いです。

「提案型営業」とは一般的な営業とは異なります。
一般的な営業は、
例えば商材のパンフレットを持参して
顧客に説明することで購買を促します。

ですが「提案型営業」は顧客に対して
顧客の課題を解決するための案を提供し、
顧客に商材を買っていただくという営業手法です。

これだけ書くと「提案型営業」とは
なんだか簡単なように見えないでしょうか?

でも実はとっても難しいのです。


特に顧客の課題を見つけ出す過程は、
その人がどんなことで悩み、
何を望んでいるのか?
現状どういった気持ちなのか?

とにかくたくさん話を聞いてから
その人の課題を一つの仮説として提示します。

そしてその課題を解決する案を提供するのですが、
ここで的外れなことを言ってしまえばもうおしまいです。

水を求めて干からびそうな人に
乾いたパンを差し出してしまえば、
拒否されるどころか話をすることすら
できなくなってしまいます。

顧客の話も、
ただ聞けばいいというわけではありません。
自分から悩みや要望を話し出す人は
ほとんどいないからです。
それを話してもらえるよう、
営業側が寄り添いながら質問して
顧客を導かなければなりません。

私も顧客としてケータイショップや
家電量販店などに行きますが、
実際に営業を受けてみると、
私の要望から遠く離れた案を提供してきたり、
そもそも私の悩みなどを聞かずに売りたいものの
話しかしなかったりする店員はよくいるものです。

やはりお金を払うからには、
自分にとって利益があると思えるもの、
そして自分の現状が改善されると
思えるものを買いたいでしょう。
無駄なお金は誰も使いたくないのです。

「提案型営業」は実践するのが難しいものではありますが、
この営業手法が成功すれば、
会社にとっても顧客にとっても利益になります。

顧客の話をよく聞き、
いったい何を求めているのか。
それらわかって的確な解決策が提供できれば、
当然顧客の要望に応えているわけですから、
無駄なお金を使わせるということではありません。

それに商材を買っていただければ会社にも利益が入ります。
そして顧客が抱えている課題を解決に導こうとするため、
彼らとの深い信頼関係を作り出すことができるのです。

 「提案型営業」を成功させるためには
顧客の要望がわからないといけないわけですが、
この要望もなかなか見えてこないことがよくあります。

顧客の悩みを聞いてその解決案を出しても、
それは多くある悩みの中の一部だったりするからです。

小さな悩みを一つ解決してくれたところで
その人を信頼しようとまで思う人は少ないです。

ではどのようにしたら「提案型営業」を
成功に導くことができるのでしょうか?

先生によれば、まずは顧客の理想像を
明らかにする必要があると言います。
なし崩し的に提案や説明を始めても
話に集中してもらえないからです。

ですからこちらが想定するゴールのイメージを
共有してもらって、
そこに達する方法を知りたいと思ってもらうのです。

そうしたらその方法を話すのか?
いえいえ、まだ早いです。

次に顧客に対して、
顧客自身がそこからどれだけ離れた地点に
いるのかを知ってもらう必要があります。
理想像と現状のギャップが大きいほど印象強く、
それ以降の話に関心を持ってもらいやすくなるのです。

ではいったい何がそのギャップを引き起こしているのか?
どうして理想像とは異なる状態になってしまっているのか?

客観性のあるデータに基づきながら説明をします。
そうすれば顧客は危機意識を持ち、
速く改善したいという気持ちになるのです。

ここでようやく問題の解決策を提案します。
もちろん、理想像から問題への流れを
踏まえた解決策を出します。
その流れを無視してしまうと、
せっかくつくり上げたものが台無しになってしまいます。

「提案型営業」を成功させるには、
問題を特定し、原因を追究してから
解決策を立案することが必要です。

これらをスムーズに行うには経験も当然重要ですが、
それ以上に適切に物事を考えて、
適切に相手に伝えること、
そして論理的であることも大切です。

今回は私たちが研修で受けたものの
一部を紹介しました。

私も「提案型営業」を実践しようとしていますが、
まだまだ上手にできていない部分もあります。

十分な解決策と思って提示しても、
それが相手にとっては納得できないものだった
ということはよく起こります。
そのたびに原因の追究へと戻って再度考えたりします。
この繰り返しも、少なからず相手の信頼を得ることに
繋がるのではと思っています。

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